こんにちは。春日啓花です。
今日は私が、客室乗務員として働いていた時のお話をしたいと思います。
現役時代、私は目の前で「国産マルチリンガル」が作られていくのを目の当たりにした事があります。
私が働いていたJALWAYS(現:日本航空)は、日系の会社ですが特徴のある会社でした。というのも、18人乗務のジャンボジェットの場合、11人がタイ国籍の乗務員で、残りの7人が日本国籍の乗務員という『日本人がマイノリティーになる』編成だったのです。日本人乗務員は各客室に1人しか配置されず、従って一緒にサービスをする乗務員はタイ人という事になります。そこで私たちは日本語・英語・タイ語を使ってお互いにコミュニケーションを取り合っていました。
このなかなかマイナーな言語のタイ語を、たったの3年弱で、タイ人乗務員達が「彼女のタイ語はネイティブ並だ!」というほどに習得した同僚がいました。驚くべきは、彼女は外国語スクールに通ったわけでもなく、家で勉強したわけでもなく、タイ人とお付き合いをしていたわけでもない、と言う事です。
では、彼女がどうやって1からタイ語を習得したのか?何をしたのか?・・・それは、彼女の作った「たった1つのルール」によるものでした。機内では英語と日本語を使えば、会話も仕事も成立します。ですが、彼女は『タイ語を1フライト1フレーズ覚える』というルールを決めたのです。
その日に一緒に働くタイ人乗務員から、『必ず1フレーズ教えてもらう』のです。
まずは、機内で使えるような身近なフレーズから覚え、徐々に難易度をあげていきました。教わったフレーズは、その日から積極的に使います。リアルな日常での反復練習です。この姿勢は、一緒に働く外国人乗務員へのリスペクトにも繋がりました。その結果、乗務員同士のコーディネーションがよく取れ、サービスもとても円滑に進んだのです。そして3年が経った時、彼女は社内中のタイ人乗務員からその存在を知られる程にタイ語を習得していました。
この事はタイ語だけではなく、すべての外国語学習において、『少しずつでもコツコツ継続する事の大切さ』そして『アウトプットの大切さ』を表していると思いませんか??
”1日1単語なんて意味ない!”
”ある程度話せるようになるまでは人前で話したくない!”
と思っていたとしたら・・・
”1日1単語だって意味がある!” ”ひたすらアウトプットすることがインプットにつながる!”
そう考えを変えてみませんか?
今は、オンラインで英会話レッスンが受けられます。英語学習アプリを使えば、隙間時間で英語の記事を読むことができます。英語環境は自分で作ることができます。日本にいながらにして、英語を話せるようにる事も夢ではありません。
と、言っても、私は実は・・・タイ語を彼女のように積極的に学ぶ事はしませんでした。最低限の単語とフレーズで乗り切っていました。その結果、私は先日、ビギナータイ語講師という仕事を逃しました。もし、私が彼女のようにタイ語と向き合っていたら、私にはもっとお仕事のチャンスがあったと思います。タイ語も話せる英語講師なんてとってもユニークですよね。今はその肩書きが喉から手が出る程欲しいです!なぜあの時、もっと前向きに取り組まなかったのか、目の前にあるチャンスに気づけなかったのか、後悔してもしきれません。
それからというもの、私は今は目の前にあるチャンスは無駄にしない!何にでも挑戦する!をモットーに日々の生活を送っています。このコラム執筆も挑戦の1つですし、3月には娘の卒園式の後の謝恩会でバイリンガル司会もする事になっています。司会なんて日本語でですらしたことがありません。ましてや英語でなんてできる気がしません。でも選ばれたからには、できるようになればいいんだ!まだ時間はある!そう思ってとてもワクワクしています。来年の3月には、いまの私よりもきっと英語が上達していると思います。
みなさんも私と一緒に、新しい事に挑戦してみませんか?
数ヶ月後には、まだ出会ったことのない自分に会えるかもしれません!
ライタープロフィール

-
大学・オンラインなどでTOEICをメインに英語を教える活動をしています。
現在2児の母で、バイリンガル育児にも取り組んでいます。毎日義実家で夕食を作るほど料理も好きで、1時間で何品作れるかタイムトライアルで挑戦したりしています。
最新の投稿
美容・ファッション2019.05.04髪を傷めないヘアアイロン『ヘアビューロン』は本当に髪にいいのか??
エアライン受験2019.04.06客室乗務員は歯が命!?
恋愛2019.02.23【恋する英語フレーズ17】嘘つき!
仕事術2019.02.20国産マルチリンガルの作り方