異国の地に住むということ

こんにちは。Sanaeです。

 

文化も言葉も全く違う異国の地で生活をする。

それは、旅行とは違って、ワクワクするような発見や楽しい体験の連続では決してありません。

新しい環境に慣れるためには、かなりのエネルギーと時間を要するケース、または、どうしても馴染めないケースもあるようです。

 

 

まずは、私の留学体験談から書かせていただきますね。

 

私も慣れるまでに相当時間がかかった一人だと思います。少し慣れたかな、と思ったのは3か月後くらいでした。

それまでは、毎日が苦痛で苦痛で仕方なかったように記憶しています。

 

私自身、自分で申し上げるのもどうかと思うのですが、日本での学校の成績は小学生の頃からいつも良いほうで、学級委員や生徒会委員などもやるようなタイプ、運動も得意で、たくさんの友達に囲まれて明るく活発に学校生活を送る生徒でした。

 

それが一転、現地に行った途端に、勉強は授業についていけないレベルになってしまいましたし、周囲からの印象は、おそらく暗くておとなしくて無口な東洋人、という具合になりました。

 

ランチタイムはポツンと一人で済ませる孤独な学校生活が始まりました。とても居心地が悪くて、ランチタイムがとても苦痛に感じました。

 

ある日、このままではいけない!と思い、勇気を出して、感じが良さそうな4人組のグループに声をかけて、ランチを食べ始めたのですが、私がまだ食べ終わっていないのに、先に食べ終わった4人は席を離れてどこかに行ってしまい、その場に自分一人だけ取り残されてしまう始末・・・。

 

そんな苦い体験もして、本当に辛くなってしまいました。

 

ホームステイ先のお家に帰ってもなんだか気持ちが晴れず、次第にホームシックに・・・という状態に陥ってしまいました。

 

本当の自分とは異なる別の人間の人生を歩んでいるような気分。

「これは、本当の自分の姿ではない!!」という思いがいつもありました。

 

学校生活をエンジョイするどころか、学校に行きたくなくなる・・・なんて、留学前は予想もしていませんでした。

 

不登校になる一歩手前のような・・・そんな状態でした。

 

しかし、自分で決めた高校留学でしたから、途中で諦めたくなかったですし、なんとか踏ん張りました。そうしたら、時と共に、少しずつ友達もできて、英語力もついてきて、徐々に自分自身を取り戻していくことができました。

 

私の体験とは少し異なりますが、新しい環境に全くなじめない・・・そんなエピソードもご紹介させて頂きます。

 

以前、私が読んだアメリカの移民問題に関する本の中には、家族と共にアメリカに移住した、あるひとりの少年について書かれてありました。

 

その少年は、母国ではとても優秀で、性格も明るく快活、何事にも積極的に取り組むタイプの人間でした。友達からも好かれ、頼りにされる存在だったそうです。

 

しかし、一家は母国を離れ、アメリカに移住することになりました。少年は現地の小学校に転入しました。学校に行くと、母国語は全く通じない。先生やクラスメートが何を話しているのか全くわからない・・・。それが、彼にとって非常に大きなストレスとなってしまいました。

 

それ以来、彼の明るかった性格はとても暗くなり、表情もさえず、友達もいない状態になってしまったそうです。また、英語がわからないため、授業を理解できず、良い成績を修めることができなくなってしまったそうです。

 

完全に自信を失ってしまったその少年は、異国の地で、本来の自分とは全くちがうパーソナリティになってしまったそうです。

 

彼のように、低年齢で、自分の意思に関係なく外国にやってくると、本来の自分らしさを出せずに苦しむケースもあるようですね。

低年齢で行ったほうがすぐに慣れる、という意見も聞かれますが、個人差もあるようです。このケースのように、パーソナリティに影響を与えてしまう深刻な場合もあるようです。

 

子供を留学させたい、海外移住したい、と考えていらっしゃる親御さんには、ぜひともお子様の性格や適性を十分に考えて、出発するタイミングを検討していただきたいと思います。

 

また、自分自身で計画して行く留学やワーキングホリデーでも、本来の自分を見失いそうな辛い時期を経験する可能性もあることを頭の片隅に置いていただけましたら、心の準備ができると思いますので、こちらでシェアさせていただきました。

参考にして頂けたら幸いです。